広告に携わる者なら気になるADC賞。

美大生時代、私は毎年ADC賞の審査会の手伝いをするバイトをしていました。
その当時は浜松町の貿易センタービルの広い広い会議室の床に、
B0サイズポスターのエントリー作品を、間を30cmほどあけて何列にも
敷き詰めるようにきれいに並べました。
審査当日は、審査員となる大御所から若手まで著名なADがずらーっと勢揃い。
街やテレビ局で芸能人を見るより何十倍も興奮したのを覚えています。

審査員は受付でゲームに使用するようなおもちゃのプラスチックコインを
1人数枚ずつ受け取り、床に並んだ作品の間を歩きながら、自分が投票する作品に
コインを無造作に落としていきます。
投票中は、バイトは会場の四隅でその様子をじっーと眺めて待機。
誰がどの作品にコインを落とすかが全てが丸見え状態なので、ドキドキしました。

審査員ADの中には自分の作品がエントリーしている場合もあり、当然のように
堂々と自分の作品にコインを落としていく姿も間近で見ました。
そういう状況の中で、AD同士談笑する方がいたり、持っているコインをパパッと
投げ落として無言で足早に帰っていく方まで様々でした。

全員が投票し終わると、バイトはそれぞれのポスターの上に落とされたコインの
数をカウントしていきます。
そして、一番コインの数が多かった作品がADC賞となるのです。
え?こんな感じで決まるの? なんて単純明快な!と清々しく思いました。
現在も同じやり方なのかは分かりませんが、貴重な体験をしたいい思い出です。

それから10年経って自分が関わった作品がADC賞を獲ったこともいい思い出です。

/怒りんぼう番長