青森県
車窓で巡る 津軽五所川原駅〜津軽中里駅
津軽鉄道は、五能線の五所川原駅の構内に同居する津軽五所川原駅から津軽中里駅までの約20ロを結んでいる。沿線に太宰治の生家「斜陽館」があるので多くの太宰ファンが訪れ、また、冬のストーブ列車、夏の風鈴列車、秋の鈴虫列車など、ユニークな列車が走るところとして知られている。
1両編成のディーゼルカーが、津軽五所川原駅を発車した。列車には、運転手の他に女性のアテンダントが乗務し、沿線の見どころ案内をしながら、のどかな田園地帯を走っていく。車窓には、津軽富士と呼ばれる岩木山がその姿を現し、緑の田んぼとのコントラストも美しい。乗客の中には、もう何回も来ているという年配の旅行客の姿もあった。斜陽館のある金木では、多くの乗客が降りたが、こちらは終点津軽中里までの列車旅を続ける。
終点までは約35分程度の道のり。津軽の風景を見ながらのんびり走るローカル鉄道は、きっぷもいまだに「硬券きっぷ」というレトロな演出で、旅情満点の列車旅を楽しませてくれる。
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