長野県・新潟県
車窓で巡る 長野駅〜新潟駅
かつては、横川で特別に機関車を連結して碓氷峠を越え、高崎〜長野〜新潟を結んでいた信越本線。今は、横川〜軽井沢間は廃止、軽井沢〜篠ノ井間は「しなの鉄道」に移管されて、分断されてしまったが、長野〜直江津〜新潟間の車窓からは、妙高の山景色、日本海の美しい海、そして日本の米どころの田園風景と、様々な顔を楽しませてくれる。今回、春の信越本線の旅に出てみた。
長野駅を出発し黒姫駅付近からは、車窓左手にまだ残雪をかぶったするどい頂の山景色が広がる。もう4月中旬というのに、妙高高原駅周辺の車窓は、妙高山などの山々はもちろん、まだ一面が雪に覆われた世界に驚きだ。標高が高い地なのに加え、今年の大雪のすごさを物語っている。隣の関山駅を過ぎてもまだ雪景色。次の二本木駅まで来て、やっと街中には雪がほとんど見えなくなった。二本木駅は、いまだに行き止まりのスイッチバックが残されている高原の駅。長野から直江津方面への列車は、駅を発車すると一度バックしてしばらく進んでから、再び前に進む。事情を知らないと、一瞬「あれ!逆走してる」とびっくりしてしまう体験だ。
北陸本線との分岐点となる直江津を通り、上下浜駅を過ぎると遠くに日本海が見えはじめ、姉崎駅を過ぎると今度は海岸線に沿って走る。車窓は、山景色から海景色へ。青海川駅では、砂浜が続く海水浴場の景色が美しい。鯨波駅の手前まで日本海の海岸景色を堪能できた。
柏崎からは、内陸に入っていく。今度は米どころ新潟ならではの田園風景。今はまだ田植え前で、土が顔を出しているが、やがて緑一面ののどかな風景に変わっていくのだろう。今度は、夏や秋の季節にも来てみたい。