群馬県・新潟県
車窓で巡る 湯檜曽駅〜土合駅〜土樽駅
群馬県と新潟県の県境に位置し、上り線と下り線が全く異なる場所を走るこの区間は、それぞれに特徴ある車窓風景が楽しめる、とっておきの区間だ。
【上り線】
この区間の上り線は、昭和6年に開業した古いルート。「ループ線」という、ぐるっと一周して勾配を上り下りする方法で線路が敷かれた。土樽駅の先からトンネルに入り、一度地上に出るとすぐ土合駅。土合駅を過ぎ、2つ目のトンネルを出るとパッと視界が開ける。左手にかつて高い所にあった旧湯檜曽駅のホームの跡が表れて、すぐ右手前方の下に、これから向かう線路が交差して見えてくる。トンネルに入り左にカーブを続けながら、ぐるっと一周して下っていき、さっき右下に見えていた線路のところまで降りていくのだ。このようなループ線を実際に目で見ながら体験できる場所は、全国でも数少ない。この区間の列車は1日5〜7本しか走っていないので、列車の時間を確認してから、ぜひ体験しに来てほしい。
【下り線】
複線化の際に新設されたルートが、現在の下り線のルート。水上駅を発車した列車が着く湯檜曽駅の下り線のホームは、トンネルの中に入ってすぐのところにある。ここから、谷川岳の下を貫く長いトンネルが始まる。次の土合駅もトンネルの中。地上にある駅の入口から下り線ホームまで、何と486段の階段を降りてやっとたどり着くモグラ駅なのだ。土合駅から普通列車で約8分。長いトンネルを抜けて地上に出ると、新潟県側の土樽駅に到着する。