工藤君の情熱一人旅

ポケットに常に「青春18きっぷ」をしのばせている、永遠の18キッパー。一人旅の旅愁と理想の女性を追い求め、恋に破れては電車に飛び乗ってしまう。車窓を眺めながら、熱い思いを綴ることがいつしかライフワークになり、その熱心な仕事ぶり(?)は所長に一目置かれている。

車窓で巡る旅

上越線

群馬県・新潟県

車窓で巡る 湯檜曽駅〜土合駅〜土樽駅

群馬県と新潟県の県境に位置し、上り線と下り線が全く異なる場所を走るこの区間は、それぞれに特徴ある車窓風景が楽しめる、とっておきの区間だ。

【上り線】

車窓右下に交差して見える線路はこれから向かっていく線路で、その先に湯檜曽駅の上り線ホームがある

車窓右下に交差して見える線路はこれから向かっていく線路で、その先に湯檜曽駅の上り線ホームがある

この区間の上り線は、昭和6年に開業した古いルート。「ループ線」という、ぐるっと一周して勾配を上り下りする方法で線路が敷かれた。土樽駅の先からトンネルに入り、一度地上に出るとすぐ土合駅。土合駅を過ぎ、2つ目のトンネルを出るとパッと視界が開ける。左手にかつて高い所にあった旧湯檜曽駅のホームの跡が表れて、すぐ右手前方の下に、これから向かう線路が交差して見えてくる。トンネルに入り左にカーブを続けながら、ぐるっと一周して下っていき、さっき右下に見えていた線路のところまで降りていくのだ。このようなループ線を実際に目で見ながら体験できる場所は、全国でも数少ない。この区間の列車は1日5〜7本しか走っていないので、列車の時間を確認してから、ぜひ体験しに来てほしい。

 

【下り線】

湯檜曽駅下り線のホームがあるトンネル内に入ったところを、後ろに向かって撮影。写真左手の上り線は地上にある湯檜曽駅の上り線ホームへと続いている。

湯檜曽駅下り線のホームがあるトンネル内に入ったところを、後ろに向かって撮影。写真左手の上り線は地上にある湯檜曽駅の上り線ホームへと続いている。

複線化の際に新設されたルートが、現在の下り線のルート。水上駅を発車した列車が着く湯檜曽駅の下り線のホームは、トンネルの中に入ってすぐのところにある。ここから、谷川岳の下を貫く長いトンネルが始まる。次の土合駅もトンネルの中。地上にある駅の入口から下り線ホームまで、何と486段の階段を降りてやっとたどり着くモグラ駅なのだ。土合駅から普通列車で約8分。長いトンネルを抜けて地上に出ると、新潟県側の土樽駅に到着する。

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