岡山県・香川県
車窓で巡る 岡山駅〜坂出駅・宇多津駅
岡山から宇野線、本四備讃線、予讃線を通り、四国の高松までを結ぶ線路をあわせた愛称が、瀬戸大橋線。高松行きの快速マリンライナーの他、松山・高知方面への特急列車もあり、瀬戸大橋から見る瀬戸内海の絶景は、いろんな列車から楽しめるのだ。今回は、ちょっと奮発して、快速マリンライナーの1号車グリーン席に乗車。しかも、運転席のすぐ後ろで、前面のワイドな窓からの景色が眺められる、4席しかないパノラマグリーン席のひとつの1D席。1A席・1B席は前に運転士が座っているが、1C席・1D席からは、走りゆく前方の景色を遮るものがなく、運転士気分で楽しめる特等席なのだ。
児島駅を過ぎると、いよいよ瀬戸大橋に入っていく。2階構造の橋は、上を自動車が走っているので、線路の両側にある橋脚が景色の邪魔をするのが残念だが、鉄の柱が次々と目の前を通り過ぎていくスピード感あふれる光景は、瀬戸大橋ならではのロケーション。瀬戸内海を見下ろす景色が、とにかく最高だ。右も左も、そして鉄橋の下にも、瀬戸内海の青い海、海、海。白波が、太陽の光に照らされて、キラキラ輝いている。遠くに見える島々や、行き交う船が大海原のキャンバスに描き出す軌跡を目で追いながら、列車は高速で駆け抜けていく。
やがて四国の地へと入ると、宇多津・松山方面へ分岐する線と分かれて、左へ大きくカーブ。坂出が近づくと、右手には讃岐富士が迎えてくれた。ミニ富士山といったかわいらしい姿だ。坂出を出ると、終点高松まではあと15分ほどだ。