かつて走っていた、懐かしい列車たちの姿をお届けします。
◎C62牽引による急行ニセコ最終三重連運転
全国でSL(蒸気機関車)が次々と消えていくなか、北海道ではその勇姿を見る機会がまだ残されていました。中でもかつて東海道本線の特急つばめを牽引していたC62-2号機は、「銀色に輝くつばめマーク」に代表されるように、日本最大、最強のSLとして多くのファンを魅了し続け、最後の優等列車を牽引する舞台として、函館本線の急行ニセコを引いていました。しかし、この日を最後に、急行ニセコの牽引はディーゼル機関車にバトンタッチすることになり、C62機関車3両による最後の三重連運転が行われました。小樽駅を発車してまもなくの場所に陣取って、列車が来る瞬間を待ちました。本当は乗りたかったのですが、乗ると写真が撮れないので、この時は撮影に専念しました。大きな音を立てて通りすぎていったことを、今も懐かしく覚えています。
◎C62さよなら重連運転
1971(昭和46)年9月15日の急行ニセコ最終牽引の後は、小樽〜長万部間の普通列車の牽引として、活躍の場を残されたC62-2号機と3号機。しかし、その期間も長いものではありませんでした。この日は2号機と3号機による最終牽引重連運転の日となり、小樽〜岩見沢間の臨時列車で「さよなら運転」が行われました。この後、C62-2号機は京都の梅小路機関区で動態保存されることになり、現在も梅小路蒸気機関車館でその姿を見ることができます。C62-3号機は延命運動により一時廃車を免れましたが、やがて静態保存となります。その後、動態復元され、1988(昭和63)年〜1995(平成7)年まで「C62ニセコ号」として復活運転しました。現在は札幌のJR北海道苗穂工場に静態展示されています。
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