早春の訪れを鮮やかに彩る二宮の菜の花めぐりウォーキング。1月〜2月にかけて、富士山をバックに鮮やかに咲き誇る吾妻山公園の菜の花は、訪れる人たちの心を癒してくれ、雪をかぶった富士山との競演もみごとです。東海道線の二宮駅から3分ほどで、吾妻山公園の入口。ここから階段を上り始めます。一気に上らず、途中で一休みして振り向いてください。眼下には湘南の海が広がってきます。
坂道の途中には、水仙の群生やつばきの花も迎えてくれます。ローラーすべり台が見えたら左手の吾妻神社の方へ。神社の前を通り高台に出ると、そこに広がるのは一面の菜の花畑。左手方向の眼下には、相模湾や真鶴半島、伊豆半島、大島。そして中央には、雪を抱いた富士山の雄姿が。さらに右手には、丹沢方面の山々を望む大景観が広がります。
でも、何といってもこの季節の主役は、鮮やかな黄色が圧倒的な存在感で迎えてくれる菜の花。この日も多くの方が、カメラのシャッターを切っていました。頂上の展望台を後に、釜野口・中里口方面に下っていくと、リスが飼育されている小動物園があります。ほんとに小さな動物園ですが、かわいいリスがたくさんいました。
さらに道なりにくだって行き、突き当たりを右へ進みます。交通量の多い県道とぶつかる少し手前で右に曲がると、やがて知足寺です。ここには、仇討ちで有名な曽我兄弟の墓と伝わる墓石がひっそり佇んでいます。
その後は駅の方に向かって歩きます。駅近くのITふれあい館の建物の前に、軽便鉄道二宮駅跡の碑があるので、寄ってみてください。
明治39(1906)年に二宮と秦野を結ぶ馬車鉄道が始まり、やがて蒸気機関車の引く軽便鉄道になりました。大山への参拝客で賑わったそうですが、昭和12年に廃止になっています。ちょうど100周年を記念して平成18年(2006)に碑が作られたようです。東海道線の下をくぐり、駅の南側へ。商店街を抜けると二宮駅です。駅前に建っているはガラスのうさぎの像。二宮駅で父を失った悲惨な戦争体験を綴った小説「ガラスのうさぎ」に由来するもので、平和を願う多くの人々によって建てられました。このコースは4.5kmほどの距離しかないので、吾妻山公園で、思う存分菜の花を楽しんでください。
(2009年1月10日歩行)
【テーマ】海辺・花・歴史・展望
<コース>東海道線二宮駅→吾妻山公園入口→吾妻山公園頂上・菜の花畑→小動物園→知足寺・曽我兄弟の墓(伝)→軽便鉄道二宮駅跡の碑→ガラスのうさぎ→二宮駅
歩行距離:約4.5km歩行時間:約1時間10分
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